「物質と実験を真摯に見つめる理論研究」をモットーに， 物質の性質を深く理解し，新たな機能を持った物質の創出を目指しています．
「凝縮系物理学」とは，物質の様々なマクロな性質をミクロな物理法則に基づいて深く追究する学問です．物性物理学という呼び方もあります． 量子力学，統計力学，電磁気学など，物理学に軸足をおきながらも，化学，材料科学，ナノテクノロジーといった分野と密接に関わり，最近では生体科学とも関連性を深めつつあります．
超伝導，スピントロニクス，サーモエレクトロニクスといった分野において，あたらな機能材料の開発を目指すために，私たちはまず物質の性質を深く理解するところから出発します．１０23個という膨大な数の電子が織り成す性質は多彩で複雑です．これを理解するために，量子統計物理学や場の量子論といった理論手法を巧みに組み合わせて研究を行っています．得られた物質の理解を元に，第一原理計算などの数値計算を駆使して，新たな機能を持った物質設計を行っています．